2013年10月6日日曜日

装置紹介

なんとか、吉田キャンパスの引っ越しも一段落しました。

梱包に2週間、引っ越しに1週間、復旧に1週間。
1か月間かけて、やっと落ち着いた感じがあります。


グローブボックスも
クレーンで宙を飛びました



















学生部屋も落ち着き、ホッと一息















移動したのは、たった2つ先の建物だったのですが、
かなりの労力を費やしました。

移動前: 60番北側
移動後: 54番南側

ちなみに、同じ助成者の袴田先生は60番西側、
弓削先生は57番南側です。
もともと、ご近所さんです。















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せっかく、宙づりになった装置の写真を掲載したので、
成果報告はちょっと置いておいて、
私の研究で使っている代表的な装置を紹介。


まずは、電気炉

高温で反応を起こすのに使う装置です。


ボックス炉














縦型炉

















横型炉














高周波誘導加熱炉
















ボックス炉 → ある程度大きな容器で反応を起こすのに使用

縦型炉 → 液体の中に何かを抜き差しするのに使用

横型炉 → 温度勾配をつける時に使用

高周波誘導加熱炉 → 急速加熱や局所加熱を行うときに使用


上のように、目的や反応容器に応じて、使い分けます。
中に入れる容器も、金属にしたりセラミックスにしたりと、
実験で使う化学種などによって作り分けます。


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続いて、分析装置

原料や得られた生成物を分析します。



走査型電子顕微鏡(SEM)














エックス線回折装置(XRD)














エックス線光電子分光装置(XPS)














誘導結合プラズマ発光分光装置(ICP-AES)















SEM → 物質の表面形態を観察するのに使用

XRD → 物質の相を同定するのに使用

XPS → 物質表面の化学結合状態を分析するのに使用

ICP-AES → 物質中の不純物量を測定するのに使用


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上のような装置を使って、実験を行っています。

分析装置が揃っていると、
色々な角度で解析ができるので、
どのような反応が起こっているのかを、多角的に解析できる
ようになっていきます。


と言いつつ、
上の8枚の写真の装置のうち、
縦型炉以外は、現在耐震改修中の宇治の建物の中にあります。
そのため、
今は縦型炉だけを使ってできる実験をしているか、
もしくは学生の中には、今のうちに修士論文を書いている学生もいます。

工事が終わる日が楽しみですね。

亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究

安田 幸司
(京都大学 環境安全保健機構 助教)