2017年4月20日木曜日

溶融塩セミナーの開催

カナダのサスカチュワン大学から来られた、
Georges J. Kipouros教授が、4月19日、20日の2日間、
溶融塩に関するセミナーを開催されました。

溶融塩を用いた金属製錬や、
実験方法、電気化学、溶融塩の構造など、
基礎から応用までを幅広く、ご教示いただきました。

私は参加できませんでしたが、
学生には英語の勉強を含め、良い刺激となったようです。


キプロス先生(左奥)を囲んでのランチ風景

2017年3月31日金曜日

席替え

春学会から帰ってきて、
M1は就活モード、B4は新年度の準備。
そんな時期になりました。

研究室で学生のデスクがあるのは3部屋あるのですが、
今日、席替えを行いました。
心機一転ですね。


この部屋は机を減らして少し広くなりました。

学生が疲れて寝ています。。。

2017年3月7日火曜日

Editors' Choice Articleに選定

昨年12月に公開された下記論文が、
ジャーナルの「Editors' Choice Article」として選ばれました。
記事にもなっております。

Kouji Yasuda, Kazuma Maeda, Rika Hagiwara, Takayuki Homma and Toshiyuki Nohira
“Silicon Electrodeposition in a Water-Soluble KF–KCl Molten Salt: Utilization of SiCl4 as Si Source”
Journal of the Electrochemical Society, 164(2), D67-D71 (2017).
ジャーナルのHPはこちら

内容としては、
「電気めっき用の原料として、
 SiCl4というガスを使用できる」
ということを、熱力学、電気化学の観点から証明したものになります。

電気化学のジャーナルなのですが、
原料について取り扱ったものは珍しく、有用性も高い、
ということが評価の対象です。

2016年9月3日土曜日

熱化学と電気化学と自由度

本来、熱力学と電気化学も、物理化学の中の一分野なのですが、
それらを統一した理解することが、学問領域の細分化された最近では
なかなか為されているとは言い難いと感じます。


工学のための物理化学 -熱力学・電気化学・固体反応論- (サイエンス社、2006年)


















たとえば、熱力学を研究している人にとっては、
系の自由度を考えるのは常識です。
しかし、電気化学の分野の人は、あまり規定することがなく、
量論で議論をしている報告が多いです。

実際の物質の挙動は、学問分野の分け方には関係が無いわけで、
当然、電気化学反応を考える上でも、自由度については考慮すべきで、
それを規定しない中での議論は、
平衡論の議論として成り立たっていないこととなります。


その点を考慮し、
自由度を踏まえた上で行った電気化学反応の平衡論計算について、
最近、論文を1報発表しました。URLはこちら

Kouji Yasuda, Yusuke Kashitani, Shingo Kizaki, Kohki Takeshita, Takehisa Fujita and Shinji Shimosaki,
“Thermodynamic Analsis of Silicon Monoxide Negative Electrode for Lithium Ion Batteries”

Journal of Power Sources, 329, 462-472 (2016).



リチウムイオン二次電池の負極として使用する、
SiO(一酸化ケイ素)に関する、理論平衡曲線をプロットしています。
また、Si負極でも、表面酸化膜が必ずありますし、
粉砕して作製したSi負極は酸化物が多く生成している可能性もあります。

Li基準で、0.5~1.2Vあたりに、
それらからLiシリケートが生成する電位プラトーが見られ、
その後にSiがLiと合金化する反応が計測されます。


同じ手法は別の系でも適用可能ですので、
電気化学反応による電極組成の変化について熱力学計算をおこなう場合、
役立つ内容になっているかと思います。

2016年8月12日金曜日

オープンキャンパス

今週は、京都大学でオープンキャンパスが開催されました。

35℃を超える猛暑の中、
高校生はもちろん、親御さんの姿も多くみられ、
ご参加いただいたことに感謝いたします。


朝から夕方まで盛況でした













そんな中、目を引いたのが、
キャンパス内で看板を持っている女子学生が多くみられたこと。
看板を見ると、「テク女子」と書いてありました。


今まで学内におりながら知らなかったことを恥ずかしく思うのですが、
どうやら数年前から開催している、
「工学部に興味のある女子学生」をターゲットとした
講演会や懇談会なんですね。

昨年ノルウェーへ出張した時、
向こうでは、金属工場で勤務している方の男女比が
ちょうど半々だったことに驚いたのを思い出します。


工学に興味があれば、 
男子でも女子でもどんどん京大へ来てほしいのですが、
事前に情報を得られることで、少しでも飛び込んできてくれるのであれば、
とっても喜ばしいことですね。

2016年7月29日金曜日

電気化学の巨人

今まで4年近く一緒に研究していた
楊 肖 特定助教が、5月いっぱいで退任し、
6月からはアメリカのUniversity of Texas Austinへ異動しました。

彼の新しい勤務先は、
Allen J. Bard教授の研究室です。

電気化学を学ぶ人ならば、
皆が書棚に1冊は持っているであろう。
Electrochemical Methodsを執筆者である先生です。
彼の名を知らない人は、
電気化学の分野での「もぐり」ではないかというくらいの、超有名人です。


安田も1冊持ってます


















この書籍も初版が1980年で、36年も前の本になります。
その当時から、書籍を執筆するなどアクティブだった先生が、
今もなお現役でご活躍とのことに驚きです。
もう80歳を超えておられるのだとか。


そんな折、溶融塩化学講習会(実験講習会)の準備を進め、
過去の溶融塩の書籍やデータベース文献などを
探してリストアップする作業をしていたところ、見つけました。
またもや、Allen J. Bard先生。

Encyclopedia of Electrochemistry of the Elements
こちらの初版は1973年
今から、43年も前のことです。


研究室の書庫には所蔵がありました


















今と違って、 インターネットも無い時代。
文献を集めて、それらの数値をデータベース化するなど、
どんなに大変だったろうと思います。

玉石混交の星の数ほどの論文が出回っている時代ではなかったので、
文献の数も絞られていたとはいえ、
分野の巨人というのは、極めて偉大だと感じました。

2016年7月19日火曜日

チタン円卓会議

先週、北海道で開催された、
5th International Round Table on Titanium Production in Molten Salts (Ti-RT2016)
に出席いたしました。

金属チタンは、高耐腐食性や高比強度などを有する金属で、
航空機材料や化学プラントなどに利用されています。

近年、現在の量産製造法であるクロール法に替わる、
新しい製錬法や製造法に関する研究開発が活発で、
その研究者を集めた会議が、今回のシンポジウムとなります。


私も今回は、国際学会で初の国内実行委員として、
名を連ねさせていただきました。

北海道大学の夏井先生を初めとする事務局の適格な働きぶりもあって、
多くの参加者が、学会に満足されて帰られていたのが印象的でした。

次回は2年後の開催ということですが、
また皆様にお会いできることを楽しみにしております。


北海道大学から洞爺湖へ移動しながらの学会でした

亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究

安田 幸司
(京都大学 環境安全保健機構 助教)