2016年8月12日金曜日

オープンキャンパス

今週は、京都大学でオープンキャンパスが開催されました。

35℃を超える猛暑の中、
高校生はもちろん、親御さんの姿も多くみられ、
ご参加いただいたことに感謝いたします。


朝から夕方まで盛況でした













そんな中、目を引いたのが、
キャンパス内で看板を持っている女子学生が多くみられたこと。
看板を見ると、「テク女子」と書いてありました。


今まで学内におりながら知らなかったことを恥ずかしく思うのですが、
どうやら数年前から開催している、
「工学部に興味のある女子学生」をターゲットとした
講演会や懇談会なんですね。

昨年ノルウェーへ出張した時、
向こうでは、金属工場で勤務している方の男女比が
ちょうど半々だったことに驚いたのを思い出します。


工学に興味があれば、 
男子でも女子でもどんどん京大へ来てほしいのですが、
事前に情報を得られることで、少しでも飛び込んできてくれるのであれば、
とっても喜ばしいことですね。

2016年7月29日金曜日

電気化学の巨人

今まで4年近く一緒に研究していた
楊 肖 特定助教が、5月いっぱいで退任し、
6月からはアメリカのUniversity of Texas Austinへ異動しました。

彼の新しい勤務先は、
Allen J. Bard教授の研究室です。

電気化学を学ぶ人ならば、
皆が書棚に1冊は持っているであろう。
Electrochemical Methodsを執筆者である先生です。
彼の名を知らない人は、
電気化学の分野での「もぐり」ではないかというくらいの、超有名人です。


安田も1冊持ってます


















この書籍も初版が1980年で、36年も前の本になります。
その当時から、書籍を執筆するなどアクティブだった先生が、
今もなお現役でご活躍とのことに驚きです。
もう80歳を超えておられるのだとか。


そんな折、溶融塩化学講習会(実験講習会)の準備を進め、
過去の溶融塩の書籍やデータベース文献などを
探してリストアップする作業をしていたところ、見つけました。
またもや、Allen J. Bard先生。

Encyclopedia of Electrochemistry of the Elements
こちらの初版は1973年
今から、43年も前のことです。


研究室の書庫には所蔵がありました


















今と違って、 インターネットも無い時代。
文献を集めて、それらの数値をデータベース化するなど、
どんなに大変だったろうと思います。

玉石混交の星の数ほどの論文が出回っている時代ではなかったので、
文献の数も絞られていたとはいえ、
分野の巨人というのは、極めて偉大だと感じました。

2016年7月19日火曜日

チタン円卓会議

先週、北海道で開催された、
5th International Round Table on Titanium Production in Molten Salts (Ti-RT2016)
に出席いたしました。

金属チタンは、高耐腐食性や高比強度などを有する金属で、
航空機材料や化学プラントなどに利用されています。

近年、現在の量産製造法であるクロール法に替わる、
新しい製錬法や製造法に関する研究開発が活発で、
その研究者を集めた会議が、今回のシンポジウムとなります。


私も今回は、国際学会で初の国内実行委員として、
名を連ねさせていただきました。

北海道大学の夏井先生を初めとする事務局の適格な働きぶりもあって、
多くの参加者が、学会に満足されて帰られていたのが印象的でした。

次回は2年後の開催ということですが、
また皆様にお会いできることを楽しみにしております。


北海道大学から洞爺湖へ移動しながらの学会でした

2016年6月21日火曜日

蒸発を抑える

本財団の研究成果の一つであるのですが、
蒸気圧が高く、蒸発しやすいものの蒸発を抑える方法があります。















アイデアとしては、
小学校の教科書から取ってきました。

試験管に水を入れておくと、徐々に蒸発していってしまいます。

しかし、上の写真のように、
水の上に油の層を張っておくと、水は蒸発しないのです。


正確に言うと、
「水の溶解しない液相を上側に乗せる」と、
蒸気圧が1気圧を下回る温度では、ガスのバブルが発生することが
できず、蒸発することができないのです。


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我々の研究では、
蒸気圧の高い金属を、
 溶融塩という液体の底に沈めることで、
 蒸発をほとんどさせずに取り扱うことができる」
ということを、研究に応用しています。

実際には、形態はわからないものの、
溶融塩に若干溶解しているようで、ごく少しずつ蒸発はしますけどね。
ほぼ無視できる量です。


こういう、ちょっとしたことから、
研究というのは進展したりするんですよね。
ある意味、醍醐味だと思います。

2016年6月9日木曜日

電位-pO2-図の作成

反応の起こる方向をビジュアル化すると、
多くの理解が深まることがあります。

装置や溶液を可視化することもそうですし、
今、我々が取り組んでいるのは、
電気化学反応における化合物の安定領域を、
電位や酸化物濃度のグラフとして図示する手法で、
「電位-pO2-図」 と呼ばれるものです。


ただし、手法自体は新しいものではなく、
水溶液中では同様の手法は「電位-pH図(でんい-ペーハー図)」 もしくは
発表者の名にちなんで「プールベダイヤグラム」と呼ばれます。

電位-pO2-図は、水溶液ではなく、
NaClのような塩が溶けた「溶融塩」中での電気化学反応を解釈する
ために作成されるもので、
1962年にR. Littlewoodが発表した手法です。


計算法としてはすでに確立されておりますが、
どのデータをもとに計算するか、どの溶融塩中の反応について考察するか、
で結果が変わってきます。
そのため、 元データの厳選が肝となります

昨日は、色々な系について調べました。
実験結果を説明できるものもあれば、できないものもあり。
あくまで、平衡論に基づいた解釈法なので、
速度論的には違う反応が優位に起こることもあり、
実験データと組み合わせて利用するのが望ましいです。

昨日のホワイトボード、数多くの系に関して計算しました

2016年5月15日日曜日

研究所20周年記念式典

先週に研究室同窓会を行った、
エネルギー理工学研究所ですが、
本日は、研究所発足20年の記念式典が行われました。


宇治キャンパスのきはだホールで開催














エネルギー理工学研究所は、
原子エネルギー研究所とヘリオトロン核融合研究センターを統合し、
「地球環境・エネルギー問題の解決」を目標として
設立された研究所となります。

大学院としては、
全国ではじめて「独立大学院」(学部を併設しない大学院)として
設立されたエネルギー科学研究科の学生を
兼担先として受け入れる、などという
歴史的な経緯で設立されています。

私は現在、エネルギー科学研究科の助教を兼任しておりますが、
全国初の独立大学院のテーマとして、
「エネルギー」を掲げようとした、当時の思想に、
私が関与しているエネルギー・材料分野の重要性を
ひしひしと感じ、これからの努力の糧としたいと感じた1日でした。



山極総長からの祝辞

懇親会での鏡割り

2016年5月10日火曜日

複合化学過程研究室の同窓会

5月7日の土曜日、
私が博士課程に所属した、
京都大学エネルギー理工学研究所 複合化学過程研究室の同窓会
開催されました。

複合化学過程分野は、
現在、安田の共同研究先である野平研究室となってます。
そのため、自分も世話人に名を連ね、
懇親会後には、僕の方で現研究室の案内も実施しました。


先々代の岩崎研、先代の尾形研の同窓会でした











 




先々代の岩崎教授と、先代の尾形教授だった頃に所属された、
OBとOGが約25学年ほどにわたってご参加いただきました。

長らく開催されなかった同窓会のため、
皆、昔の話から近況まで、多くの話に花を咲かせており
世話人としてもOBとしても、大変うれしく感じた1日でした。

一昨年に天国に旅立たれた尾形先生も、
きっと、皆の顔を見て喜ばれていることと思っております。


岩崎先生からの乾杯挨拶

全45名程度での集合写真
亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究

安田 幸司
(京都大学 環境安全保健機構 助教)