2013年8月10日土曜日

セミナー打ち合わせ

今週、8月7日(水)に、
やさしい科学技術セミナーの会場打ち合わせへ行ってきました。
小倉様、中原様、お忙しい中、
関西まで足をお運びいただきましてありがとうございました。

現在、詳細を詰めている最中ですので、
また決まりましたら、ここでご報告させていただきます。


その後、同じく助成者である
神戸大学の松原先生の研究室へお伺いし、
松原先生のセミナーに関するお打合せを横でお聞きし、
参考にさせていただきました。

皆、小中高生の興味をひけるよう、
色々と工夫されておられるなぁ、と感心いたしました。
私も色々と考えてみたいと思います。


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前回の記事で書いたように、
8月5日(月)から、宇治キャンパスの実験室は
11月末までの耐震工事に入りました。

一部装置を吉田キャンパスに移動させて
実験を行っております。


全館の外側が柵で囲まれました


2013年7月18日木曜日

耐震工事

近年、大学では、
耐震工事が数多く行われております。
昔の耐震基準では、現在の基準を満たさないからという
理由だそうです。


私の所属する研究室でも多分に漏れず、
宇治キャンパスにある実験室でも、
耐震工事が8月~12月に行われます。

ということで、この2か月間、
駆け込みで実験を行った以外に、
工事の準備や、装置の移転の準備を進めてきました。


梱包済の荷物















工事の4か月間も実験できるように、
電気炉も別の場所へ移動させました。

別用途で電気炉を使う必要があったところなので、
今回移動させることによる
メリットもあるところが、良かったとは感じます。


さて、駆け込み分で、
本助成のテーマの前半のデータが揃った(はずな)ので、
これから移転先で後半のテーマを進めます。

その前に、取りだめしたデータの解析が先ですけどね。
地道に進めるしかないのでがんばります。

2013年6月8日土曜日

研究テーマ紹介

遅ればせながら、
私が行っている研究テーマについて紹介させていただきます。


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【概略】

助成をいただいているテーマは
『亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究』
と題しております。

すなわち、研究対象としては、
太陽電池に使用される高純度シリコンを、
「より高速に」「より効率的に」作るための条件を、
きわめて基礎的な実験から検討しようというものです。



【背景】

1990年代までは太陽電池市場の普及が進んでおらず、
市場も小さなものでした。
そのため、シーメンス法と呼ばれる方法でつくられた
半導体用の高純度シリコンのうちの、
端材部分を使うだけで
太陽電池用シリコンの供給が十分にまかなわれていました。

しかし、2000年代に入り、
ヨーロッパを中心に太陽電池の導入が進むと、
原料となる高純度シリコンの供給がひっ迫してきました。
以来、世界各所で、
シリコンの新しい製造法の研究開発が進んでおります。

現状、状況は解消され、
市場は供給過多な状態となっておりますが、
将来的な問題に対応するために、効率的な製造法を開発しておくのが、
エネルギー環境問題の解決のためには重要であると考え、
私のほうでも、同テーマに関する研究を行っております。



【研究方針】

シーメンス法が開発される前には、
四塩化ケイ素を亜鉛で還元する、
デュポン法と呼ばれる手法が、高純度シリコンの製造法でした。

一般的に、
 SiCl4  +  2 Zn  →  Si  +  2 ZnCl2
で表されます。


かつての工業的製造法をベースとして改良を行えば、
効率的な高純度シリコン製造法になるのではないか、
というのを究極的な目標とし、
本研究では、この反応の詳細な機構を解明することを目的としています。



私個人としては、
本助成に関する手法以外にも、
他の手法でも、色々と検討を行ってます。

どれが一番スジがいいかというのを見極めるため、
新しい手法を考える以外に、
学術分野に基づいた反応解析を行っております。

(もちろん、シリコン以外の他の金属の研究もしてますよ。)

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やや長々となりましたが、
またご質問等あれば、いつでもお聞きください。

2013年6月5日水曜日

装置改良と装置導入

先週は、修士2回生、板倉君との実験。
(今回も、本人からの名前と写真の掲載許可を得ました)


彼は、テルミット反応という、
金属酸化物を別の金属で還元し、
強烈な発熱反応によって瞬時に溶融状態の金属を作る
という反応を研究しています。


化学式で概念的に書くと、

 AO (金属酸化物) +  B (還元剤金属)
  →  A (製造された液体状金属) +  BO (副生酸化物)
ΔH<<0 (強烈な発熱)

で表されます。



本助成のテーマではありませんが、
やさしい科学技術セミナーでは、テルミット反応のデモ実験を
企画していますので、ここで少し紹介。


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3月までは横型水平炉を使って実験していたのですが、
彼の反応系では、サンプルの量を増やした方が効率的に進むのでは、
という方向性が導き出されていました。

そこで今回、より大型の反応容器を使用するために、
縦型炉へと変更することに


しかし、炉を変更したため、結局のところ、
 ・ 電気炉
 ・ るつぼ
 ・ 反応容器
 ・ フタ
のすべてを、今回変更することになりました。

炉と容器は、すでにあったものを流用し、
るつぼとフタは、ウチらで設計し、外注で作ってもらいました。
実験に至るまでに、色々な準備が必要なのです。。。


例えば、るつぼはこんな感じ。縦型炉の上から吊るす構造に変更しました。



さらに、せっかく装置変更するのであれば、
発熱反応で、表面が何℃まで上昇しているかというのを
定量的に解析するために、
放射温度計を使ってサンプルの表面温度を測定してはどうか
というアイデアを出し、
今回、装置メーカーからデモ機をレンタルしました。

なお、今回うまく測定できたら、
放射温度計を研究室で新しく購入予定です。
(本助成テーマではないので、別予算で購入)



装置のセット中



左からの固定が放射温度計。上からの観察はデジカメ。





板倉君も、あれこれ装置をいじりながら、
改良を行っております。

彼のみならず、私にとっても、
新しい装置、新しい反応は、いつになってもドキドキです。



さて、彼は、
新しい装置でテルミット反応を起こし、
放射温度計を使って無事に測定をできたのでしょうか!?

そして、無事に彼は、
この放射温度計を購入してもらえることになるのでしょうか??



研究成果は、9月3日~5日の資源・素材学会で
発表予定にしています。

乞うご期待!

2013年5月10日金曜日

ゴールデンウィーク実験

ウチの研究室は、デスクが京大吉田キャンパス
主な実験室が京大宇治キャンパにあるという
変わった研究室です。

距離にして20km、キャンパス間バスに乗って50分かかります。
私鉄に乗っても移動できます。




そのため、特に修士1年生の学生にとっては、
午前中は吉田キャンパスで授業、
午後からは宇治キャンパスに移動して研究という日々になります。
慣れれば楽なのですが、意外につらいです。

なので、ウチの研究室では、
研究室へ来ないといけない時間(コアタイム)を作らずに、

成果が一番上がるよう、
 いつ実験をしていつ休むという、 
 1週間の予定は、自分でマネージメントする

というルールで動いています。
つまり、自由にしていいという意味では、
将来の研究者へ育てるべく、学生を大人扱いしています。

ただし、ゼミなど全員出席の行事もあります。


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しかし、研究室に加入したばかりのメンバーは、
人に実験を教えてもらわないといけないので、
その人との予定を合わさないといけません。


新しく研究室に配属された修士1年生の島尾君
学部は同志社大学の卒業で、
4月から京都大学修士課程の学生になりました。

私から直接実験を指導しているのですが、
1回目の実験に何時間かかるかなと計算をしていたら、
電気炉の昇温を含めて、10時間。

うーん、けっこうかかるなぁ、
彼の授業時間を考えると、授業が1つも入っていない金曜日かな
と思っていたところ、
彼から
 「5月5日(日)に、実験指導していただいてもいいですか!」
と言われて、ちょっとビックリ!


ゴールデンウィークの真っただ中ですが、

・学生の能力の中で 一番育てたいけどなかなか育たないのがやる気

・教員として一番やってはいけないのが
 やる気のある学生のやる気を削ぐこと

・科学者を目指す者、
 やりたいことは基本的にまずトライするもの

ですので、喜んで快諾しました。


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下は、そんなゴールデンウィーク
5月5日(日)の写真です。
(本人から掲載許可をもらいました)



高温で赤く光る電気炉を相手にがんばっています

2013年4月30日火曜日

助成者仲間

京大からの助成者3人で、記念に1枚。

左: 私
中: 弓削先生(工学研究科材料工学専攻)
右: 袴田先生(エネルギー科学研究科エネルギー応用科学専攻)

吉田キャンパスでは、建物の位置も近いので、
何かと協力しながらやっていきたいと思います。
両先生、写真の掲載許可ありがとうございました。


贈呈式直前に記念写真

2013年4月28日日曜日

研究助成贈呈式、日本国際賞

京都大学の安田ともうします。

このたびは、国際科学技術財団の研究助成をいただくこととなり、
関係各位に感謝をもうしあげたいと思います。

今回の助成対象となった研究内容に関しては、
また後日、このブログにて紹介させていただくこととして、
今日は、今週行われた、本研究助成の贈呈式と
日本国際賞について書かせていただきたいと思います。


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4月23日(火)

午後 国際科学技術財団 研究助成説明会

 今回助成をいただくことになった18名が1部屋に集まり、
 財団から助成についての説明をいただきました。

 横に座られた弓削先生。
 京大材料工学出身の1学年差ということで、
 同じ京大物理工学科出身の私と、多くの知人が共通である
 ということで話が盛り上がり、おかげで私もリラックスする
 ことができました。

 斜め左前に座られたのは袴田先生。
 京大エネルギー科学研究科で、博士課程の学生のときに、
 同じ授業で、英語でのプレゼンテーション練習をした以来の
 知り合いです。
 弓削先生を紹介することで、輪が広がり。。。

 斜め右前に座られた苷蔗先生も
 弓削先生の昔からの知人だということで、
 皆、どこかでつながっているものだなと、感じました。
 人のつながりは大切にしたいと思います。


会場のホテルニューオータニ














午後 国際科学技術財団 贈呈式

 壇上に1人ずつ上がり、財団から直接助成を渡していただきました。

 かなりの上がり症の私ですが、
 最近、書籍を通して自己コントロールのやり方について勉強しているので、
 それを実践しながら、やや落ち着くことができました。

 理事長や選考委員の先生方に囲まれての
 記念写真撮影では、別の意味で緊張しましたが。。。


贈呈式会場















午後 日本国際賞受賞者の懇談会を傍聴

 見学後に、我々、若手助成者は
 受賞者の先生から「おめでとう!」と握手をいただきました。

 光栄なこと、極まりない!




夕方 日本国際賞受賞者と若手助成者 懇親会

 立食パーティ形式で、色々な方とお話をすることができました。

 若手助成の仲間のみならず、
 出席された多くの偉大な先生方とも会話をさせていただき、
 色々な勉強になりました。



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4月24日(水)

午後 日本国際賞 授賞式

 天皇陛下ご臨席のもと、国立劇場で行われた授賞式を、
 本若手助成者として観覧させていただきました。

 陛下以外にも、伊吹文明衆議院議長をはじめ、
 多くの著名人が壇上におられる中に、
 自分の分野の偉大な先生方も壇上にお姿を拝見し、
 誇らしいというか何というか、不思議な気分でした。

 やはり、天皇陛下はオーラというか、
 後光をお持ちなのが、座席側にいた私からも感じられました。
 日本人として生きてきた中で、一目お目にかかることができ、
 とても光栄なことです。
 皇后陛下は、体調不良とのことでご欠席でしたが、
 一刻も早いご回復を心から願います。

 最後に。
 受賞者からのスピーチでの、
  「I would like to thank to my beautiful wife.」
 という言葉には感銘を受けました。
 日本人にはなかなか口にし難い言葉ですが、
 そのスピリットは学びたいものだと感じました。



夕方 日本国際賞 祝宴

 着席形式でのバンケット。
 陛下ご臨席で音楽も奏でられる立派なものでしたが、
 テーブルは、同じ若手助成の仲間だけだったので、
 かなりリラックスした雰囲気で楽しむことができました。

 食事をいただきながら、我々のテーブルでは、
 「教育」「研究」「地域貢献」といった、大学人の使命について、
 いろいろな意見交換をしていました。
 (実際のところ、大部分は、
  食事がおいしい、ワインがおいしいという話でしたが。。。)


 地域貢献で言う「地域」とは、
 私の場合では、京都なのか、近畿なのか、はたまた日本なのか?
 色々な考え方があると思います。

 本若手助成の一環として行う
 「やさしい科学技術セミナー」では、
 あえて、自分の研究室がある京都大学では行わずに、
 近畿の中のある別の地域での開催を予定しています。

 準備や開催場所の交渉など、
 場所が遠くなることで大変なことも増えると思いますが、
 そこは日本の最高学府を担う者として、
 広く一般への科学技術を普及させるために、
 チャレンジをさせていただきたいと思います。


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日本国際賞のメダルの横で、記念写真を1枚


















亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究

安田 幸司
(京都大学 環境安全保健機構 助教)