多くの理解が深まることがあります。
装置や溶液を可視化することもそうですし、
今、我々が取り組んでいるのは、
電気化学反応における化合物の安定領域を、
電位や酸化物濃度のグラフとして図示する手法で、
「電位-pO2-図」 と呼ばれるものです。
ただし、手法自体は新しいものではなく、
水溶液中では同様の手法は「電位-pH図(でんい-ペーハー図)」 もしくは
発表者の名にちなんで「プールベダイヤグラム」と呼ばれます。
電位-pO2-図は、水溶液ではなく、
NaClのような塩が溶けた「溶融塩」中での電気化学反応を解釈する
ために作成されるもので、
1962年にR. Littlewoodが発表した手法です。
計算法としてはすでに確立されておりますが、
どのデータをもとに計算するか、どの溶融塩中の反応について考察するか、
で結果が変わってきます。
そのため、 元データの厳選が肝となります。
昨日は、色々な系について調べました。
実験結果を説明できるものもあれば、できないものもあり。
あくまで、平衡論に基づいた解釈法なので、
速度論的には違う反応が優位に起こることもあり、
実験データと組み合わせて利用するのが望ましいです。
昨日のホワイトボード、数多くの系に関して計算しました |
安田先生
返信削除溶融塩を用いて多様な系へ応用展開、さすがです。
ホワイトボードに記入されているのは、溶融塩化カルシウム中でのAl2O3の還元がターゲットでしょうか。
昨年、腐食関係でお付き合いのある息子さんのAntoine Pourbaix先生から北大にお便りが届いていました。親子二代で研究をされているのは素敵ですね。
夏井先生
返信削除そうですね。秋には発表できることかと思います。
親子で大学教員っていうことは、親が良い姿を見せているのですね。
萩原先生も野平先生も二世教員です。