2016年6月9日木曜日

電位-pO2-図の作成

反応の起こる方向をビジュアル化すると、
多くの理解が深まることがあります。

装置や溶液を可視化することもそうですし、
今、我々が取り組んでいるのは、
電気化学反応における化合物の安定領域を、
電位や酸化物濃度のグラフとして図示する手法で、
「電位-pO2-図」 と呼ばれるものです。


ただし、手法自体は新しいものではなく、
水溶液中では同様の手法は「電位-pH図(でんい-ペーハー図)」 もしくは
発表者の名にちなんで「プールベダイヤグラム」と呼ばれます。

電位-pO2-図は、水溶液ではなく、
NaClのような塩が溶けた「溶融塩」中での電気化学反応を解釈する
ために作成されるもので、
1962年にR. Littlewoodが発表した手法です。


計算法としてはすでに確立されておりますが、
どのデータをもとに計算するか、どの溶融塩中の反応について考察するか、
で結果が変わってきます。
そのため、 元データの厳選が肝となります

昨日は、色々な系について調べました。
実験結果を説明できるものもあれば、できないものもあり。
あくまで、平衡論に基づいた解釈法なので、
速度論的には違う反応が優位に起こることもあり、
実験データと組み合わせて利用するのが望ましいです。

昨日のホワイトボード、数多くの系に関して計算しました

2 件のコメント:

  1. 安田先生
    溶融塩を用いて多様な系へ応用展開、さすがです。
    ホワイトボードに記入されているのは、溶融塩化カルシウム中でのAl2O3の還元がターゲットでしょうか。
    昨年、腐食関係でお付き合いのある息子さんのAntoine Pourbaix先生から北大にお便りが届いていました。親子二代で研究をされているのは素敵ですね。

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  2. 夏井先生
    そうですね。秋には発表できることかと思います。
    親子で大学教員っていうことは、親が良い姿を見せているのですね。
    萩原先生も野平先生も二世教員です。

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亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究

安田 幸司
(京都大学 環境安全保健機構 助教)