2017年9月19日火曜日

ミニ博物館

私のデスクの横には、
国際科学技術財団のやさしい科学技術セミナーで使った
金属サンプル、鉱石サンプルなどが、各種並んでおります

今回、先週出張に行ってきた金沢で、
金箔を購入したので(私費です。駅で購入。648円)、
このたび、新しく貴金属第1号として展示に加わりました。
盗難も怖いですし、安く手に入る貴金属として並んでいただきました。


厚さわずか0.1~0.3ミクロン!!
















また、研究室での教育用として、
世界で一番美しい元素図鑑」 も購入し、
それら金属、鉱物サンプルの後ろに鎮座してもらいました。

来られたお客さんなどへ見せるのが、個人的な楽しみです。
コツコツと貯めていこうと思います。


チタンのページ!



ビスマスのページ!
(近所の研究室を意識したわけではありません。。。)

2017年7月1日土曜日

アジア溶融塩会議への参加

6月13日~20日にかけて、
韓国慶州で行われたアジア溶融塩会議へ参加し、
その後、韓国大田にある韓国地質資源研究院(KIGAM)の見学
研究討議を行ってまいりました。


枠組みがアジアになってから第6回


















安田から20分の口頭発表













以前には、日中溶融塩国際会議という
2か国間での枠組みで開催されてきた会議は、
2005年以降、アジアへとその枠を広げ、
2年~4年に一度、開催をされています。

そのため、今までは開催地は日中のどちらかだったのですが、
今回は、初の韓国開催でした。

国によって研究の狙いが異なり
韓国の溶融塩分野では、原子力分野と
炭酸塩型燃料電池(MCFC)分野での研究が盛んでした。
なお、中国では、アルミ電解とレアアース電解がメインです。


世界遺産の仏国寺














学会では、その国や土地の文化を学ぶ交流として、
エクスカーションが開催されます。

今回は慶州市にある世界遺産
「仏国寺(ブルグッサ)」を中心に訪れる機会がありました。

韓国の三国時代(高句麗、百済、新羅)から
1000年近く続いた新羅~高麗の時代の首都である慶州には、
数多くの文化遺産が残されていました。
しかし、その多くが、
豊臣秀吉の朝鮮出兵時に破壊されていたということも知りました。

まだまだ文化についても勉強せねばならないと深く感じ、
同時に日本についても紹介できるようならねばならないとも
感じることの多い出張でした。



大田にある韓国地質資源研究院














さらに週明けの月曜日、
姜 正信 博士の案内のもと、
西に300キロほど移動した大田にある
韓国地質資源研究院(KIGAM)を訪問いたしました。

韓国における資源分野、製錬分野での研究状況の情報交換、
国内における研究者や学生の状況、
さらには製錬での研究で使用されている装置などを見学させていただきました。

こちらも、国によって国立研究所の立ち位置が異なるようで、
日本の研究所よりも、基本的に大型化した研究、
すなわち実用化ありきな状況を知ることができ、
大変勉強になりました。

慶州から多々ご案内をいただいた姜 博士には感謝いたします。

2017年5月30日火曜日

研究助成 授与式

東京応化科学技術振興財団研究助成をいただくことになり、
昨日、助成式に出席いたしました。

同財団の設立30周年講演会も兼ねており、
ノーベル賞受賞者の梶田先生の講演も拝聴することができました。

川崎市副市長から理事長への感謝状贈呈














化学系にあたる学会からの公募ということで、
幅広い分野からの人材が集まり、有意義な情報交換ができました。

特に、研究者ではなく、
高校の教師や市町村の科学センターなど、
一般への科学普及を試みている皆様との意見交換は、
我々大学教員も、社会へどのように科学に目を向けてもらうか
という参考になりました。


北海道大学、菊池准教授との1枚

2017年5月9日火曜日

新人の受入教育

学生に聞いてみると、
意外と「研究とは何のために行うのか」という問いに
回答が無かったりします。

もちろん答えは千差万別なのですが、
自分の研究や実験を行うだけでなく、
そういった「自分の使命は何か」という素養
ぜひ身に着けておいてもらいたいと思います。


さて、研究室も4月に入り、
新しく4回生やM1の新人を迎えることになりました。

受入教育も各種行うわけで、
本日は座学で30分×3を、私の方から行いました。

(1) 研究活動の意義
(2) 研究公正チュートリアル
(3) メールマナーとタスク管理

の3点です。


(1) 研究活動の意義 では、
研究とは何を目的とし、どのようなことを行うべきかという根幹について、
最近の解説記事(理工系のための研究方法論)を基に説明しました。

(2) 研究公正チュートリアル では、
捏造、改ざん、盗用、といった、不正の事例と、
それらを防ぐ意識付けについての教育です。

(3) メールマナーとタスク管理 では、
最近の子はコミュニケーションツールがLineなどのアプリなので、
電子メールを使わないんですね。一般的なマナーについて教えました。
また、あまりシステム的に教わることのない、
To doリストやメールソフトを使った仕事の管理方法も紹介しました。
実際にその場にならないとわからないことも多いんですけどね。


上で書いたように、入ってくる学生の経験値が年々変わってきているため、
教育内容も毎年改訂しなければなりません。
教育とはオーダーメイドで提供すべきものですから。

彼らも慣れないところでしょうが、
一歩ずつ身に着けて行ってもらえればと思います。

2017年4月20日木曜日

溶融塩セミナーの開催

カナダのサスカチュワン大学から来られた、
Georges J. Kipouros教授が、4月19日、20日の2日間、
溶融塩に関するセミナーを開催されました。

溶融塩を用いた金属製錬や、
実験方法、電気化学、溶融塩の構造など、
基礎から応用までを幅広く、ご教示いただきました。

私は参加できませんでしたが、
学生には英語の勉強を含め、良い刺激となったようです。


キプロス先生(左奥)を囲んでのランチ風景

2017年3月31日金曜日

席替え

春学会から帰ってきて、
M1は就活モード、B4は新年度の準備。
そんな時期になりました。

研究室で学生のデスクがあるのは3部屋あるのですが、
今日、席替えを行いました。
心機一転ですね。


この部屋は机を減らして少し広くなりました。

学生が疲れて寝ています。。。

2017年3月7日火曜日

Editors' Choice Articleに選定

昨年12月に公開された下記論文が、
ジャーナルの「Editors' Choice Article」として選ばれました。
記事にもなっております。

Kouji Yasuda, Kazuma Maeda, Rika Hagiwara, Takayuki Homma and Toshiyuki Nohira
“Silicon Electrodeposition in a Water-Soluble KF–KCl Molten Salt: Utilization of SiCl4 as Si Source”
Journal of the Electrochemical Society, 164(2), D67-D71 (2017).
ジャーナルのHPはこちら

内容としては、
「電気めっき用の原料として、
 SiCl4というガスを使用できる」
ということを、熱力学、電気化学の観点から証明したものになります。

電気化学のジャーナルなのですが、
原料について取り扱ったものは珍しく、有用性も高い、
ということが評価の対象です。
亜鉛還元による太陽電池級シリコンの高速連続製造法に関する研究

安田 幸司
(京都大学 環境安全保健機構 助教)